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SPシステムまとめ

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F5,130mmニュートン(総重量4.6kg)を12V電源(下の赤いバッテリーパック)で動かしているところ。
一応高速導入も大丈夫のようです。

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まとめです。
・ベルトドライブ化で低ピリオディックモーション+-9秒角/10分を実現できました。
このため30秒の露出では星が点に写ります。
バックラッシも減っています。

・スマホをコントローラとして高速自動導入(480倍速)できます。
面倒なケーブルが無く快適です。
キャリブレーション以外導入にはファインダ使いません。

・30秒・多数枚撮影のスタックでガイド不要なシステムです。
・多数枚スタックの画質は長時間露光に劣りません。

・結果として、軽量、手軽、配線無し 夜でも足を引っ掛けません。
古いSP赤道儀が最新のシステムに負けない実用機によみがえりました。
楽しめました。

最適なISO値は?

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SPのまとめも終わって、いよいよ鮎のシーズンだと思ったのですが、ISO10,000 30秒露出は最適なんだろかと気になりました。

今までは光の量(=ピクセル値)が同じになるようにして、どちらがノイズが低いか検討しました。
ISO値を下げると雑音も下がるわけで、これを多数枚スタックしたらどうなるのか?
まずは星とノイズのピクセル値がISOでどう変わるか調べます。
処理や計測はステライメージ8を使いました。

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上から
ISO10,000x30秒露出10枚-ダーク10枚
ISO3,200x30秒露出10枚-ダーク10枚
ISO1,000x30秒露出10枚-ダーク10枚
ISOが下がるに従って暗くなります。ノイズはどうでしょう。

グラフ化しました。黄色の線が明るい人工星、クロの線はノイズです。
ピクセルの計測に当たっては、ノイズ分布の下側一部を切り取ってゼロ(原点)にしています。

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まず明るい星ではISOが10倍になるとピクセル値は3.2倍になってます。
ピクセル値(電圧)∝√(ISO)に近いです。
光度の差がピクセル値の2乗の10倍あるとみなし、星の等級で2.5等の差と考えることにします。(100倍は5等級)

ノイズはISO3,200までは横ばいであとは黄色の線と平行に増えていきます。
ISO1,000では星のピクセル値は下がるのにノイズが下がらずSN比が悪くなってしまいます。
これは前回の結論と同じ。しかし悪いことばかりではありません。
ISOをあげると飽和しやすくなるので最大レベルと雑音の比-ダイナミックレンジが減少するからです。
この様子を見て見ます。
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クロの線がS/Nで星とノイズの比を表します。ISO3200の場合が最良で9.5等級あります。一番短時間の露出で暗い星を写せます。
一方ダイナミックレンジが広いのはISO1,000でISO3200でもほぼ同じです。ISO10,000では0.8等級ほど下がります。

相反則不規 難しい言葉ですが、フィルムである程度以上の光が無いと露光しない-低輝度の対象に対して感度が落ちる。ということだと思います。グラフのムラサキの線は暗い星(人工星)に対するものですが明るい星に比べて低ISOではピクセル値の落ち方が大きいです。一種の相反則不規かもしれません。

ISOが異なっていても後で画像処理の段階で同じ明るさに修正することができます。
この実験では同じ明るさに修正した場合、
-ISO1,000が一番雑音が多い(ざらつく)、最適はISO3,200
-ISOが低いほど暗い星が明るくならない
-ISOが低いほうがダイナミックレンジは低い

このデータから見ればα7SではISO3,200が良さそうです。
それと思ったよりダイナミックレンジ狭いんですね。たとえば-15等の星が写るシステムでは-4等以上の星では飽和するので中心の色は失われるでしょう。周りの拡散光で色をキープしてるんでしょうか?

究極の?ガイド無し撮影構想

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オートガイドシステムって星を見ていて、ずれたら直すわけです。
だから大げさに言うといつもずれた画を撮っています。
それなら、短時間露出でずれる前に露光を打ち切った画を重ねたほうが品質が高いと思うのですが?

これまでの実験でわかったことは
・ISOをあげても露出時間をその分短くしてやれば(SSxISO一定なら)S/N、ダイナミックレンジはそう変わらないが、
・SSに応じて最適なISOは存在する(SS30秒ではISO3200が最適)

実験は一回の露出を30秒に限定してきました。
・30秒ならベルトドライブ化SPのピリオディックモーションで点に写る。
・極軸あわせも可能な範囲
・30秒あれば1枚でもそこそこ写る。
・使っているα7Sはミラーを上げない場合(サイレンと撮影)30秒が限界
などが主な理由です。

しかし5分の露出を30秒x10回ではなく3秒x100回、1秒x300回ではだめでしょうか。
たぶんいけると思います。

たとえば30秒10回に対し3秒x100回を考えます。
・ピリオディックモーション、極軸ずれの影響は30秒の1/10になるので実質無視できる。
・ISOは3200から3万2000にあげる。30秒露出なら雑音が10倍になるが露出時間が1/10になるので同じ雑音量だ。
・受光量が1/10になるが10倍のスタック量になるのでチャラだ。ダイナミックレンジも変わらない。
・結果としてS/Nとダイナミックレンジは同じだ。

・ペナルティは画像転送時間の割合とメモリー消費が増えること。スタックの手間がかかること。ちなみにメモリは30分露出だと12Mbytex600枚=7.2Gbyte
難しい話では無い。

普通の赤道儀、長焦点鏡筒+オートガイド無しのシンプルなシステムで流れの無いきれいな天体写真が撮れるのでは?
かかる費用もずーっと少ないし。

α7s修理に出しました

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今回の一方の立役者であるカメラα7s。
小型でフルサイズ、感度も良くダイナミックレンジも広い(個人的感想です)、特に改造しなくても良く写っている感があったのですが、イメージセンサ前に原因不明の陰が出るようになったので満月期だし鮎つりも始まるのでこの機会にと思って修理に出しました。
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中央よりちょっと上に"キズ"があります。
拡大です。
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反射の加減ではっきり見えます。
表面のゴミかと思いましたがクリーナで拭いても取れません。実体顕微鏡で見るとちょっと奥に在るように見えます。
明るい被写体ではわかりませんが、Fが暗く光源が点に近づくと写ります。
古いレンズのカビとか火星、メロン表面の縞模様に似ています。
推測ですが表面のガラス(ローパスフィルタ)と撮像素子の間のフィラー(在るのか?)のひび割れのように感じます。

SONYのサービスに電話したら最大3万円程度の修理代だとか。どうなるかなー。
電話の対応は良くて、取りに来てくれるサービスも便利です。瑕疵で無料とかにならないですかね。

アメリカ皆既日食見てきた

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オレゴン州からアイダホへちょっと入った州境近くで見てきました。
乾燥地帯で、雲はまったくなくコロナもまぶしいばかりで堪能しました。
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A7S 80mm/600mm ISO400 1/125秒  中央部切り出し。
皆既終了の直前です。

1/8000~0.5秒 5段階露出をスタック後、マルチバンドシャープなどコロナ強調処理をしたもの。練習中。左にレグレス。

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こんな場所で見ました。
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節電モードの追加

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軽いこと、スマホから無線でコントロールできること、太陽同期モードがあることなどから使い勝手が良いのでアメリカ日食に持っていくことにしました。

ただバッテリ駆動時間が5H程度(51WH電源)と若干不安です。そこで省電力モードを追加しました。
改造は簡単で赤緯(DEC)側のモータを追尾時は止めるというもの。DEC側のモータコントローラDRV8825の12番PIN(VREF)をGNDに落とすスイッチを追加します。
これで消費電流が12V,0.4A程度と半分になり10H程度追尾できます。自動導入のときだけGNDに落とすのをやめます。
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写真右上が追加した切り替えスイッチ。DEC OFFの状態。
結果は大成功で、日食が終わってもバッテリには余裕がありました。

宇宙母艦がやってきた

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ひょんなことからキャンピングカーを入手しました。
100系ハイエースという車で20年落ちながら、走行少なくエンジンも快調。
普通車だけど超弩級の大きさ。
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冷蔵庫と電子レンジがついているので、250Wのソーラーパネルを載せ、サブバッテリーも100A級を2個に。
タイヤを新品に交換、ヘッドライトもLEDに交換したりして遊んでます。
来シーズンの鮎つり、天文に出撃の予定。

GPDのベルトドライブ化と自動導入

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SP赤道儀のベルトドライブ化は大成功で日食でも活躍してくれました。
で、気をよくしてGPDも遊んでみようと。
その前に、
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今年10月14日に赤城山でのM31.
この日はどん曇で下界では雨もぽつぽつ降ったとのことですが、にわかに雲が切れて空が見えました。予定していなかったのであわててSPを出して、雲が流れる中およそ30分 30秒露出を繰り返し、あとでそのうちの28枚を合成したものです。
中央左部分にある暗黒体はこれぞダークマター...ではなくごみです(泣)
見てほしいのはそこではなくて、中央部の流れ。
下が中央部をピクセル等倍で切り出したもの。
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30秒露出の繰り返し撮り、後から自動合成で暗い星も流れずに点に写せることがわかります。
主鏡だけでガイド鏡やオートガイダは要らないし、途中で雲が出て来てもオートガイドが乱調したりのトラブルもなくひたすら写して後から自動的に良い画質の画だけ合成(自動です)すれば良くお手軽、お気軽、高成功率で経済性も良好です。
SPのシステムは冒頭に出した程度の写真ならさくさく撮れて、軽量で最適のシステムです。

では何でGPD?
10年ほど前にMeadeのシュミットニュートンSN8(20cm)をフラットシュミット化改造したのですがこれが思いのほか良く写りました。参考HP
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kztanaka/fsc.html
このSN8改 欠点は重量で鏡筒だけで10kg近くありSPではさすがに無理、自宅では明るすぎて撮影は難。というわけで出番がありません。それならGPDでどうかとなったわけです。
宇宙母艦が手に入り輸送能力も強化されました。重い道具でも移動できるぞ。
うまいことにヤフオクにGPDが、ついポチ。本日到着しました。続きます。








GPDのベルトドライブ化と自動導入 構想編

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落札したGPDがこれ。オークションの写真です。イメージ 1
モータも両軸ついてるし、極望もあるし 三脚は無いがSPのが使えるだろという感じで落札。設定価格が高めだった?せいか無競争。でも中古GPよりちょっと高いくらいで自分的にはお買い得だったかな。コントローラ付いてなかったのも無競争の理由かも。
で、到着したのを見てびっくり。外観は古そうですが、ギヤはピカピカ。それに回った痕跡がありません。ひょっとしてGPD3?

元の持ち主が買って、ちょっと使ったまま物置へ。十数年経って発掘され中古屋さんからオークション。そんな感じかと勝手に想像しました。

さて、これをベルトドライブ、自動導入化していきます。
・実現方針
SPは部品価格最小を目指しました。(トータル1万円くらい)
今回は市販部品をできるだけ使って、工作は必要最小限にします。

・自動導入コントローラ  SPと同じOn-stepシステムでやります。
スマホからすいすい高速自動導入。ハードはAruduino互換のTeensy。
書き込むパラメータはSPと減速比の違いを反映させます。

ベルトドライブ化
 モータ400step 4.4kgf・cm SPは2.7kgf・cm
 SPの1.6倍強力
 
 プーリ
 80歯/16歯 SPの50/16の1.8倍強力
 あわせてSPの約3倍強力トルクになります。

・電源
 高速導入のため24V化します。

主要部品
・モーター 秋月電子から購入
純正のモータは非力なので置き換えます。
ギヤボックスが無くなりピリオディックモーションやバックラッシュが改善します。
SPは1回転200ステップでしたがこれは400ステップ 倍細かいです。
トルクもSPよりアップしてます。その分重量は増え、消費電力も増えます。

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バイポーラタイプ
主な仕様
 ・相数:2
 ・基本ステップ角:0.9度±5%
 ・1回転ステップ数:400
 ・絶縁抵抗:100MΩ(500VDC)
 ・コイル抵抗:5.0±10%Ω/相
 ・入力定格電圧:5V
 ・定格電流:1.0A/相
 ・静止トルク:4.4kgf・cm
 ・重量:0.34kg

プーリー 購入先 16歯も amazon 
SPでは50歯に対して80歯と1.8倍
精度が上がり、トルクは増えますが、高速導入スピードは落ちます。
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モーター金具 購入先 amazon
SPではLアングルを削ったが大変だった。


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タイミングベルト 購入先 モノタロウ
まだ設計が終わってないのでベルト長を決定できません。

これらの部品が容易に手に入るようになったのは、3Dプリンタの普及のおかげと思います。モータドライバもこのおかげかと。
コンピーュタで指定した位置までモータを細かく動かすという点で赤道儀との共通点は多いので活用しない手は無いです。
これらの部品は安価で高性能ですが多くが中国本土からの発送なので10日から2週間程度の時間がかかるのが難点です。
続きは部品を入手してから。

GPDのベルトドライブ化と自動導入 動作確認できた

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主要な部品が部品がそろったので仮組して動作を確認しました。結構いける感じです。
まず、ピリオディックモーションを測りました。。
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1周期が10分、2周期20分のデータ。
ピリオディックモーションは+-8秒角。
Webに発表されているGP/GPDのピリオディックモーションはこの倍近い。ギヤBOXが無くなり、ベルトドライブ化した効果と思えます。
正弦波状の変化と仮定すると30秒当たり1.6秒角の変動となります。カメラα7Sでは1ピクセル程度(f=750mm鏡筒)で30秒露出を積算する方法なら十分な特性です。
導入速度も赤径586倍速、赤緯469倍速でウィーーンと動きます。。赤径と赤緯で速度が違うのは赤緯のプーリが本体にぶつかるので径の小さい50歯としたため。詳細は続きで。




極軸合わせたのに追尾ずれ??

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ピリオディックモーションを測ったあとに極軸をそこそこ合わせて追尾誤差を見ました。
見事に点像になると思ったのに直線的に流れてます。がーーー~ん?

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左の濃い線が20分間の追尾トレース、右の薄い線が追尾無しで30秒露出。途中の切れ目はカメラ内転送でのお休み(多分)。
点になってほしい20分の追尾ずれが、赤道儀無しの30秒露出より大きいずれになっています。
30秒の露出を重ねたものですが、30秒でも少しずれているのがわかります。

考えられるのは、追尾速度が狂ってる、ソフトのパラメータの誤り、CPUのクロックずれてるなどですが、チェックの結果追尾パルスは53.333Hzで正確。これらの問題は無いと判明。
プーリ軸のスリップ? 確認したがなさそう。
鏡筒締め付けゆるみ? アリ型しっかりしまってます。
ところが、鏡筒をゆすると意外と剛性が無い感じでゆらゆら動きます。
短いピラーを取り付けていることもあって重心が高く、三脚も強度不足のような感じ。追尾に伴う重心移動で三脚のたわみが変わって追尾誤差になってる。そんな感じです。鏡筒、赤道儀、ウェイトすべてがSPのときより増えた結果三脚の脆弱さが露呈か?
今夜調べます。

三脚のねじを締めたりミニピラーをはずしたり、鏡筒も反射から安定な屈折に変えてみたりといろいろやってみたがやはり流れる。
もう一度駆動パルスとか調べないとだめか。原因究明に時間がかかりそう。




極軸合わせたのに追尾ずれ ようやく光が

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極軸を合わせても流れが止まりません。
モータの駆動波形は計算どおり。駆動周波数も合ってます。イメージ 1

モータを純正のMT1にしてみると止まります。
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MT1とベルトドライブの流れを比較明合成したもの。約20分間。
うねうねがMT1、横一線がベルトドライブ。線が消えてるのは曇ったせい。
これはモータがスリップでもしているのに違いいない。モータの回転を見れば違いがわかるはずと思い、モータの回転を調べます。

モータシャフトに矢印をつけて1分毎にインターバル撮影し3枚を明視野合成したもの。
下向き矢印は2分間隔の2枚が重なってます。
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設計では2分に1回転(太陽追尾の場合)なのでぴったり。モータのスリップは無い。
じゃあ何なの。






極軸合わせたのに追尾ずれ 原因判明

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いままでに判ったことをまとめると、
”モーターは正しく回っているのに、ウォーム軸は正しく駆動されていない。”
となります。
太陽同期で10分間の合成写真です。
モーターは5回転してぴったり元の位置に戻ります。この間プーリーはぴったり1回転するはずが、少し回り足りないです。本来10分後のマーカーは0分の位置に重ならないといけません。
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何が起きているのか?プーリーの歯数は16:80=1:5なのですが。
大きいプーリーのベルトとのかみ合いをよく見てみると、なんとぴったりかみ合っていません。
どうやら2mmピッチとのことで購入した80歯プーリーはインチ規格で2.03mmピッチのようです。このためたくさんかみ合わせると少しづつずれてかみ合わせが狂うということがおきている模様。
小プーリーとベルトはミリ仕様、大プーリーはインチ仕様という問題のよう。
ここまでわかるのにずいぶん時間がかかりました。
対策としてはプーリーとベルトをミリまたはインチに統一すればいいはず。プーリーとベルトを手配したので結果はこれらを入手後ということで。








Onstepコントローラ製作

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SP赤道儀で遊んだときに基板を余分に作っておいたのでこれを使います。プリント板に部品を刺してはんだ付けするだけなので簡単です。

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SPのときとほぼ同様ですが、今回はモータを24V動作させるため昇圧コンバータを組み込ました。これで12Vで動かせます。

電源系統がちょっと複雑になったのでまとめておきます。
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正確な回路図はここを参考にしてください。
100均で買ったケースに詰め込みましたが、ちょっときつかったです。
昇圧コンバータ基板XL6009を入れるためにBluetoothモジュールを移動し、プリント板を一部切り欠きました。
BluetoothモジュールHC-05は感度低下を避けるため下に発泡スチロールの台を入れてアンテナ部を基板の金属部から離しています。
最初、電源を入れても通信できないトラブル発生。
TX、RX、3.3V、GNDの4本をCPUにつなぐだけなのですが、
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GNDを22pinにしていたら動作せず。調べるとGNDにつながっていなかった。
21pinに配線変えしたら動作しました。これが購入したモジュールの仕様なのか、たまたまパターンが切れていたのかは不明。GNDは13pinが安全か?
赤緯モーターとはLANケーブル(8pin)でつなぐようにしました。モータの配線は4本なので2本ずつパラで使います。

モータをつなぐ前にやっておくことが2つあります。
昇圧コンバータの出力を24Vに設定するのと、モータドライバの電流設定電圧を0.7V(1A/相)に設定します。これをやっておかないとドライバを壊すこともあるので注意。
SPでやったDecay端子を3.3Vに接続する改造もやったほうが良いです。やらなくても動作上の問題はありませんがこの改造でモータの回転が滑らかになります。



新プーリー到着

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Amazonに発注していたプーリーとベルトが到着したので組み上げてみた。

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10kg鏡筒も載せてみた。
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最終的に採用したのは2mmピッチの60歯プーリー。GT2という仕様で最近の3Dプリンタに使われている模様。小プーリー、タイミングベルトもすべてこの規格にした。
80歯にしなかったのは、ミリ規格のプーリーが見つからなかったのに加え60歯だと赤緯軸にもぎりぎりぶつからないで使えるため。
駆動力は少し下がるが、スピードは上がる。
まず、減速比が計画どおりか調べる。
写真は小プーリーを15回転させてコンポジットしたもの。このとき大プーリーはぴったり4回転で元の位置に戻った。大成功。
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次は高速動作試験。
10kgの鏡筒を載せ、カウンタウェイトをバランスの取れる点より20%減らした。
つまり10kgの鏡筒に対して、8kg相当のウェイト。2kg分鏡筒側が重くアンバランスになっている。
この状態で赤径軸を水平の位置から垂直まで90度動かしてみる。
625倍速の設定で問題なく動作した。








ピリオディックモーションの再測定

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プーリーを替えたので、ピリオディックモーションを測りなおしました。
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600mmの鏡筒で20分の結果。なんと40秒角(+-20秒角)あります。
追尾の流れはなくなりましたが、今度はピリオディックモーション(追尾速度のむら)が出てきました。
これはオリジナルのGPDとほぼ同じで、改SPの倍あります。期待はずれの結果にしばし呆然。これだと30秒露出でも若干流れます。

改SPとの差が何か考えてみると、改SPではウォームのシャフトをプーリーに圧入したのでシャフトはぴったり入っており芯ずれは小さそうです。今回はお手軽にシャフトはねじ止め。プーリーの穴は5mmだったのを旋盤で6mmに加工してGPDのシャフトに合わせました。
従って、プーリー穴径はシャフトより少し大きくなっています。これをねじ止めするとプーリーは隙間ぶん偏芯します。ピリオディックモーションから計算した偏芯量は40mm径に対して+-40umほどです。

偏芯量を測ってみます。
最小径
イメージ 2
最大径
イメージ 3
ざっと80um(+-40um)の偏芯があり、偏芯はねじ締めの方向で起きてます。
(ねじを締めた側が伸びる。。。シャフトの半月形状に注目)。
穴径がシャフトに対して80um(8/100mm)大きいということです。おそらくこれが主原因のようです。改善策を考えます。

ピリオディックモーション大改善 なぜ?

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家庭の事情や飛び込みの仕事で手がつけられないでいました。ようやく時間ができたので再開。ピリオディックモーションの改善を目指します。
手始めにデータを取り直しておこうと撮影。20分を明視野合成、前回と同じ大きさに切り出してみました。
ビフォーイメージ 2
アフターイメージ 1
ぐにゃぐにゃがまっすぐに、劇的に改善してます。何もやってないのになぜ?
正確には、プーリーを外して付け直しました。それだけです。

80ミクロンほどのがたがあって、そのために偏心しているのだろうと思い外してみました。外した結果ウォームシャフトとプーリーの穴は0.1mm弱のがたがあるようには見えずぴったりしてました。40ミクロンの薄い板で芯ずれを補正しようと思ったのにあてが外れました。

再度プーリーを取り付ける際に半月上にDカットされているシャフトの平らな面をセットスクリューでしっかり締めました。外す前はこうはなっていなくて平らな面ではないところを締めてありました。
結果として、シャフトの弧の部分がプーリー穴にぴったり押し付けられて偏心が改善したということにしたいと思います(苦笑)。

ピリオディックモーションの量はざっくり10秒角pp(+-5秒角)程度と大幅に改善。これだと30秒露出ではほとんど流れません。SPよりも改善しています。
大げさに言えば市場のどの赤道儀より優秀!?

ということで記念写真。
F=600mm 30秒x38枚(19分)のM42、ガイド無し、DSSでスタック後中央部切り出し。
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機械工作

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できるだけ、面倒な工作が要らない設計に努めましたが少し機械工作が必要です。
まずはモーター固定板。

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モータ固定には市販のLアングルを使いましたが、これを赤道儀に取り付けるスペーサが必要です。
写真は赤径側をオリジナルのモータと比較したもの。10mmのアルミ板をフライスで削って作りました。
本プロジェクトの最大の難所です。
図面です。

イメージ 2
赤緯側は20mm幅の部分だけで良く、下の4mm幅の出っ張りは不要なので工作は多少楽になります。

もうひとつ加工が必要なのがプーリー穴の拡大。
購入品は5mm径だったのを旋盤で咥え6mm径に広げました。ボール盤でもできないことはないですがセンターずれはピリオディックモーションの原因になるので旋盤加工がお勧めです。
この二つの加工さえできれば99%成功したようなものです。

モーターの赤道儀への組み付けはオリジナルと同じで、ベルトを張り加減にしながら6mmのねじで締め付ければ完了です。

電気接続

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コントローラについては既に書いたので、モータの接続や電源について。

赤径、赤緯両モータとコントローラはそれぞれ4本の線で接続します。
4本の線をどうつなぐかですが、モータは巻き線が2組あります。この一方をコントローラピンの端2本に、他方を反対の端2本につなぎます。
これと電流設定(基準電圧を0.7Vにあわせる 既述)さえ正しければモータは回転します。運がよければ正しい方向に回ります。運が悪いと反対方向へ回ります。もし回してみて逆回転ならどうするか。
方法は3とおりあります。
・ソフトで回転方向を変える。Onstepのソースを変えてROMを書き換えます。
・モータのどちらか一方の配線を入れ替える。
一方だけ変えれば、モータは逆転します。
・ピンヘッダを逆向きに刺す。
4ピンのピンヘッダは方向性を持たせずに作ったので180度回転して差し込むと回転磁界を作るsin,cosが入れ替わって逆転します。
ちょっと反則技ぽいですがこれが一番簡単。

赤緯のモータは回転による線のからみつきを避けるためLAN用カールケーブルを使いました。
LANケーブルは8芯あるので2本ずつパラにして、導体抵抗を下げています。
抵抗があると熱が出るので、消費電力が増大します。モータ側はLANケーブルを切って直接つなぎました。コントローラとの接続はコネクタを使い、ワンタッチで取り外しできます。
ここで注意!!動作中はこのコネクタを抜かないこと。抜くと、急に電流を遮断されたモーターのコイルは抜かれたことに腹を立てて(ウソです)、高電圧を発生(ホントです)しコントローラを破壊します。
これは故意に抜かなくても、断線時などにも起きるのでケーブル線を2本パラにしておくのは安全対策でもあります。

電源について。
電源電圧は基本12Vですが10Vから20Vで大丈夫です。それは昇圧コンバータを入れたので入力電圧が変わってもモーターへの24Vは一定になっているから。
消費電力は12V,1.5A程度です。
PC用のアダプタで12Vから20Vのものがあると使えます。当然12VのバッテリもOKです。
昇圧コンバータも含め7Vくらいから動作するのですが、低い電圧では昇圧コンバータの損失が大きく壊れる可能性があるので勧められません。

回転を滑らかにするDecayジャンパの様子 写真右下(SPのは間違ってました)

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改造は老眼にはつらいですが、効果は絶大です。





試し撮り

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しばらく間が空いてしまった。

ピリオディックモーションが劇的に改善したと書いたが、理由もなくこのようなことが起こるわけもなく再度測ったら+-15秒角と普通の値だった。
一月前の赤城山でのオリオン

GPDの能力を見る意味で、20cm f5ニュートン(C8N)総重量9.5kgを投入。焦点距離も1000mmと長めなのでピリオディックの影響を見るには良いかなと。
カメラA7S、露出はISO10,000 15secx124枚=31分相当をDSSでスタック。
めちゃめちゃ透明度が悪く淡いところが出なかったが、流れの評価と言うことで。

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メカ的にピリオディックモーションを減らすのは無理そうなのでPECで補償しようかなと考え中。
しかしPECの補正情報を得るためにはオートガイドが必要。オートガイドなしに簡単に済ませようとしているのに矛盾している。
当面の課題は、手持ち機材での暫定オートガイドの実現と、PECのきっかけになるスタート信号の発生、ONSTEPへのつなぎこみということになりそう。いつになるやら。
DSSで色が薄いのも不満。



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